あらすじ
「友達……? ……別に、いいけど」
高校で友達百人を目指す俺が声をかけたのは、『氷の女王』と呼ばれるクラスで孤立した美少女、静海凪(しずみ なぎ)。
何を話してもローテンション、常にヘッドホンで心を閉ざす彼女との距離は、なかなか縮まらない。
――そう思っていたのは、俺だけだったらしい。
共通のアニメの話をした時だけ、少しだけ楽しそうに笑うこと。
バスケの練習で、俺が知らない圧倒的な才能を秘めていること。
俺が他の誰かと話していると、少しだけ、本当に少しだけ、不機嫌そうな視線を送ってくること。
無愛想な態度の裏に隠された、不器用な優しさ。放っておけない弱さ。そして、たまに見せる、息を呑むような笑顔。
俺は、いつの間にか、そんな君のいろんな顔を、誰よりも知ってしまっていた。
これは、ぼっちな俺と、ダウナーな君が、少しずつ、じれったい距離を縮めていく物語。
――なあ、凪。俺、友達百人、本当に作れるかな。君がいるのに。