あらすじ
公爵令嬢レティシアは舞踏会の場で王太子に断罪され、婚約破棄と悪行の数々を糾弾される。ところがその瞬間――なぜか床が抜けて落ちたのは王太子ただ一人だった。断罪されるはずの「悪役令嬢」は呆然と立ち尽くし、会場は大混乱に陥る。
やがて浮かび上がるのは、床に仕掛けられた巧妙な細工。標的は王太子か、それとも彼とレティシアを同時に貶める陰謀なのか。疑惑を晴らすため、レティシアは冷静に振る舞いながら真実を追う。彼女に手を差し伸べたのは、隣国の第二王子ディートハルトと宰相補佐。逆境の中でレティシアは「悪役令嬢」の仮面を被り続けつつも、舞台を操る者として成長していく。
次々と明かされる証拠の先に浮かび上がったのは、王太子の新たな婚約者クラリスの影。再び開かれた舞踏会で、彼女の取り巻きが暗器と毒を携えていたことが暴かれ、真犯人は糾弾される。潔白を証明したレティシアは「悪役令嬢」から「逆境を制した聡明な淑女」へと評価を一変させ、失脚した王太子に代わって新たな未来を手に入れる。