あらすじ
2045年、突如現れた「蚊人間」は、一年で成人し十年で死ぬ儚い存在だった。
戦場では英雄と讃えられ、日常では依存と中毒をもたらす脅威と恐れられる。
母セラは人間の欲望を読み取り、「依存と感謝」を支配の武器にしようとした。
彼女は厚生大臣の娘・真知子と出会い、その血に刻まれた憎悪と誠実を息子へと遺伝子に刻み込む。
やがて成長した息子アシルは、母の野望を継ぎ政治の中枢へ潜り込む。
彼の前に現れたのは、かつて母が血を吸った女――佐藤真知子だった。
憎悪と愛が引き寄せ合い、禁断の鎖に縛られる二人。
そして、短命の蚊人間と病に蝕まれた人間の女性との間に、世界を変える「混血の子」が誕生する。
甘美で残酷な針が、未来を切り開く。