あらすじ
『さようならは、あなたに言わない』
『ひびの音』
ひとひらの言葉で
私は崩れた
あなたの声が
遠くなっただけで
愛してる、なんて
言わなくてよかった
でも、言ってほしかった
ただ、一度だけでよかった
あなたの背中を
見送るたびに
この胸のどこかが
きれいに割れていった
壊れてしまう恋を
なぜ、こんなにも
大事に抱いてしまったのか
壊れると知っていたから
私は、あなたを選んだのかもしれない
ふたりで過ごした
何でもない朝の静けさが
今も
私の中で 一番、輝いている
だから
さようならは言わない
この痛みと、美しさごと
私のものとして、生きていく