あらすじ
八平本家の惣領息子、玖八郎(くはちろう)は元服を迎えた年、不知日女(しらずひめ)と呼ばれる分家の日女(ひめ)、フウを見初める。
フウは幼いとき神隠しに遭い、ところどころの記憶がないが、玖八郎は幼いフウに会ったことがあるのだ。
フウは采(さい)という少女を侍女として伴い、玖八郎のもとに嫁入りした。
その初々しい若い夫婦の暮らしは、長くは続かなかった。
山脈の向こうの大国、峡(きょう)が八平領に侵攻してきた。八平には、もとより大国にたてつく考えはなかった。
その峡に恭順の意として、人質を差し出すことを要求され、八平は玖八郎の弟とフウ、親族の少年らを差し出す決定をした。
1570年から1590年の間、奥三河を治めていた奥平一族の史実を下敷きとした、昔語り。
R15に当たるシーンがある回は〈※マーク〉がついています。