あらすじ
世界は「語られたもの」でできている。
神々が語った言葉が、山を築き、海を満たし、人を生んだ。
その語りを操る者——語魔術師——は、言葉によって現実を編み替える力を持つ。
アカネは、赤い瞳を持つ少年。
彼の瞳は、語られていない未来を映し、語られた過去を否定する。
彼が言葉を発するたび、世界は歪み、物語は崩れ、死者が蘇る。
語魔術を禁じる教団〈白の筆〉は、彼を「語りの災厄」として追う。
だがアカネは、封印された第六の月〈ルビス〉と共鳴し、
語源なき言葉——造語——によって、語界そのものを創造し始める。
語られし者たちが目覚め、物語が現実を侵食する中、
アカネは「語る者」から「語られる者」へと変貌する。
彼の語りは、世界の終焉か、それとも新たな神話の始まりか——。