あらすじ
2022年、不安定な日本社会に突如現れた男――天堂流蓮。
彼は「調和救済団」と名乗る団体を立ち上げ、街頭での演説やSNSを通じて、腐敗した政治を糾弾し続けた。
「国はあなたを守らない。だからこそ、私たちが未来を救う」
そのメッセージは、就職難に苦しむ若者、孤立した高齢者、居場所を失った人々の心を捉えていく。
さらにアイドルグループ「ハーモニア6」が加わり、団体の歌とダンスは全国的なブームに。
「救済のステップ」を踊れば、誰もが仲間になれる――そう信じられるほどに。
そして数年かけて、奉仕活動や奨学金肩代わりを掲げながら、調和救済団は急速に勢力を拡大する。
だが、その笑顔の裏では密かに資金が集められ、隔離施設や秘密の訓練が進められていた。
熱狂と恐怖の狭間で、日本社会は揺れ動く。
警察、ジャーナリスト、そして少数の異端者だけが気づいていた――
「これはただの団体ではない。国家に取って代わる存在だ」と。