あらすじ
「エリス・フォン・アルメリア。お前との婚約は破棄する!」
煌びやかな舞踏会の広間に、鋭く響き渡る声。
その声の主――王太子アレクシス殿下は、私の長年の婚約者であり、次期国王と目される人物だった。
けれども、その青い瞳に宿る感情は冷ややかで、かつて私が知っていた優しさは微塵もなかった。
彼は私のすぐ隣に立つ少女――伯爵令嬢リリアナを庇うように抱き寄せ、周囲の視線を集めていた。
「殿下、なぜこのような……?」
「理由は明白だ。お前はリリアナを虐げ、陰で彼女を貶めてきた卑劣な悪女だからだ!」
ざわめきが起こる。