あらすじ
机の上に現れた、見知らぬ“水”の正体とは――
暑さが続く夏のある日。
尋(ひろ)は、余暇の時間に唐揚げと一緒にネット小説を読んでいた。
すると、脂に濡れた喉をどうにかしたい欲求に駆られ、水分補給を試みる。
しかし、冷蔵庫の中は空っぽで、尋は近所のスーパーへ買い物に出かける。
そして、新しい唐揚げも買って帰宅すると、机の上には置いた覚えのない水の入ったペットボトルが置かれていた。
尋は不審に思い、友達の結衣子に勝手に家に来たか確認をする。
しかし、彼女は来てない、と答えた。
尋はますます疑問を深めながら、ペットボトルを冷蔵庫に保管し直す。
後日、スーパーで唐揚げを買って帰宅すると、また同じ現象が起こった。
机の上のペットボトルが親切に置かれている。
違うことは、床に濡れ跡が残っていることだ。
尋は自分の愚行を憂いながら、タオルで床を拭いていく。
机からバスルームまで掃除していき、脱衣所に入ると、バスルームの中から唐揚げの匂いが漂ってくる。
尋は恐る恐る浴室の中に入り、浴槽の中に目を向けた。
すると、浴槽の中に知らない女性が唐揚げを握りしめて入っていた。
尋は情けない声を上げながらその場から逃げ出すのだった。