あらすじ
ある日、幼い夏生(なつお)が、俺のマントの裾を掴んだことから、死神の俺の人生は一変した。その子供が可笑しくて家に送ってあげようと思ってついて行ったその日から、俺は夏生の成長をそばで見守り続けることになった。
泣いて笑って、恋をして、傷つきながらも懸命に生きていく夏生。そのうしろから俺は彼を見守る。しかし、人間との関わりが生む感情は、死神の俺を大きく揺すぶり、夏生を幸せにしたいと願う俺は「人間になりたい」と願うようになる。
「大切にしてきたんだ。俺の大切だったんだ。
らこんな仕打ちしないだろう。どれだけ俺が夏生を大切にしてきたのか、全部を春樹に聞かせたかった。」―本文より―
死神が一人の人間の少年に心を奪われ、彼を守り、愛おしく想う、時を超えた切ない絆の物語。