あらすじ

そのお姫様には王子様がいませんでした。



女の子たちの憧れの象徴として形作られたお姫様には、物語に出てくるような白馬の王子様がいませんでした。
立派なお城に済んだことは一度もないし、お父様である王様も、お母様であるお妃様も彼女にはいません。

工場で大量生産された自分の分身が何千・何万といて機械的に箱に詰められ、出荷されました。
おもちゃ屋さんの棚に入れてもらっても、ほかの人形のほうが人気があって、なかなか買ってもらえません。
セール品の山に積まれ、半額になって、ようやく少女の家に招いてもらったのです。

しかしながら、ままごとの相手をさせられるばかりで王子様は一向に現れません。
少女と年の近い弟からは、正義の味方と戦う悪役に抜擢されていつも蹴られ、ハイハイをする赤ん坊から髪を引っ張られて投げられてしまいます。

三月三日の桃の節句が近づくと少女のお母さんが、お雛様を出します。
しかし、その家のお雛様は、数年前にどこかへ姿を消してまって行方しれずとなっていたのです。
お雛様がいなくなった日から、お内裏様は、とても孤独でした。



この作品はエブリスタ様から転載しています。

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アルファポリス
アルファポリス2025/09/10
  • 現在の作品お姫様とお内裏様