あらすじ
王太子との婚約を一方的に破棄され、社交界で居場所を失った令嬢エリナ。絶望の淵に沈む彼女の前に現れたのは、冷徹と名高い宰相だった。
「君の居場所は、ここだ」
そう言って彼は、ためらいもなくエリナを自らの膝の上に抱き上げる。
それ以来、エリナの定位置はなぜか宰相様の膝の上に固定されてしまう。
周囲からの嘲笑や陰口、そして第一王子派の陰謀が二人を取り巻くが、宰相は一切怯むことなく、堂々とエリナを膝に抱いたまま権力の中枢に立ち続ける。
「君がいる限り、私は負けぬ」
その揺るぎない言葉に支えられ、エリナは少しずつ自信を取り戻し、やがて「宰相の妻」としての誇りを胸に刻んでいく。
舞踏会での公然の宣言、王妃の承認、王宮評議会での糾弾――数々の試練を経ても、二人の絆は揺らがない。むしろ宰相は、すべての人々の前で「彼女こそ我が誇り」と高らかに示し、エリナ自身もまた「膝の上にいることこそ愛の証」と誇らしく胸を張るようになっていく。
そしてついに、宰相は人々の前で正式に求婚を告げる。
「エリナ。これから先、どんな嵐が来ようとも――君の定位置は私の膝の上だ」