あらすじ
面倒事を何よりも嫌い、波風の立たない平穏な日常を信条とする、ごく平凡な高校生・高槻涼(たかつき りょう)。
しかしある日、彼の日常は突如として終わりを告げる。彼の目にだけ、世界のあらゆる事象を繋ぐ、運命の道筋――『因果の糸』が見えるようになったのだ。
交差点で、一台のトラックと見知らぬ少女を繋ぐ、死を予感させる禍々しい赤い糸。
「関わるべきではない」と頭では分かっていながら、涼の身体は意志に反して少女を救ってしまう。
望まぬ力と、拭えない混乱。
彼が救った少女に感謝されながらも、涼はその場から逃げ出してしまう。だが彼はまだ知らない。そのささやかな『介入』が、世界の秩序を守る秘密組織『アトラス財団』と、混沌を望む『ウロボロス結社』の目に留まったことを。
平穏を愛した少年の、非凡な日常が、今、静かに幕を開ける。