あらすじ
かつて家族だった二人が、禁忌を犯して、婚姻という名の契約を結ぶ――。
まだ子供だった頃、彼岸花が咲く場所で、密かに憧れていたあの人に初めての恋をした。
淡くて優しい初恋は思い出すことすら痛みになって、大好きだったあの人は大嫌いな人になった。
そして、今度は夫になる。
「澪に、幸せになる自由なんてないだろ?」
そう言って、あの人はあの頃のように憎しみに満ちた目を私に向ける。
私には、幸せになる自由なんて、最初からなかった――。
なぜ私だったのか。その答えは救いではなく残酷な支配だった。
そう。自分の幸せすら捨ててしまったあなたに残ったのは、私に対する憎しみの欠片だけだった。
義理兄妹の“いけない結婚”は、誰を欺くのか――。
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桐生 澪(27歳)零細食品会社 事務職OL
桐生 司(29歳)国内トップ大企業 桐生グループ次期社長 常務取締役
冷たく哀しい結婚は、少しずつ私の心を蝕んでゆく
私を憎むあなたが私をがんじがらめにして、冷たい眼差しで貫いて。
どこにも逃げられないように突き刺すのだ。