あらすじ
……やはり、おれはとんでもなくすごいものを発明してしまったようだ。こうして紙に書き出してみると、あらためてそのすごさを実感できる。……ああ、ほら、すごい。こんな使い方もできるのだ。それに……
「うおっ、なんだよ。来てたのか。言えよな」
突然、肩を叩かれて振り返ると、そこにはキタミが立っていた。小説家志望仲間であり、気安く付き合える友人でもある。キタミはニヤニヤと口元を歪めて、おれを見ている。おそらく、おれのことを観察していたのだろう。こいつは隙あらば、他人の仕草や会話を自作に取り込む性分だから油断ならない。