あらすじ

――王国は、千年の夜と呼ばれる疫災に蝕まれていた。 辺境の薔薇園に生まれた少女・イザベルは、庭師の娘として静かに育ったが、ある満月の夜、城の舞踏会で“血の契り”を交わした貴公子により、一夜にして不死の呪いを受ける。永遠に傷つき倒れることのない肉体──だが魂は常に裂け続ける。 彼女の周囲の人間は、愛し合い、裏切り、嫉妬し、やがて殺されてゆく。イザベルは不死という“贈り物”で人々の運命を繋ぎ、あるいは断ち切る。愛は不和へ、救済は残酷へと変わる。悪魔じみた運命を操る影は、王城の祭儀の奥底で微笑む。 誰も救われない。欲望は薔薇を食べ、血で満ちた花弁が舞い落ちるとき、世界の真実が露になる——。

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小説を読もう2025/09/09
  • 現在の作品薔薇と血の冠――永遠に咲かぬ祈り