あらすじ
食べることが好きな男子高校生・近見 陽(ちかみ ひなた)は、一学期の終業式の帰り際、クラス一の美人と評される同級生・向原 栞那(さきはら かんな)に声をかけられる。
これまで栞那とほとんどしゃべったことがなかった陽は、戸惑いながらも栞那の話に応じることに。すると、栞那は突然「この夏休みの間だけでいいから、私と付き合ってほしい」と言ってきた。
どうして急にと思った陽が理由を聞くと、調理実習のときにごはんをおいしそうに食べていたからだと、栞那は言う。
詳しく事情を聞くと、栞那は高校生が参加できる料理の全国大会に出場したいらしく、そのために男女二人組のチームを作る必要があるとのことだった。
料理なんてできないと陽が言うと、栞那は「料理には食べてくれる人が必要だ」と、陽を試食役としてパートナーに選んだことを明かす。
それならいいかと、陽は栞那の誘いを受けることにする。それ以降、大会に向けた練習として、栞那の手料理を食べては感想を言う陽。
地区大会を無事に勝ち進むことができた二人は、全国大会に向けて料理の練習を重ねていく。
栞那の料理にすっかり胃袋をつかまれた陽は、いつの間にか栞那と二人でいる時間を楽しむようになり、こんな日々がずっと続けばいいのにと思うようになる。
そんな中で迎えた全国大会で、陽はこれが最後なんだと、栞那の料理を味わって食べる。勝敗の行方なんてどうでもよくなるくらい、栞那の料理はおいしかった。
大会終了後、今後も栞那の料理を食べたいと思った陽は、秘めた想いを伝えることにした。
これからもずっと、栞那の料理を食べたい。そんな気持ちを伝えると、栞那は最高の笑顔を見せてくれるのだった。
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料理の甲子園を目指す高校生のひと夏の青春物語です。
料理のシーンが数多く出てくるので、おなかをすかせながら読んでもらえると嬉しいです。
普段から料理をする人もしない人も、料理の原点ってこれだよなと、そんな大切なことを思い出させてくれる小説ができました。