あらすじ
日本競馬界に、衝撃的な姉弟が現れた。
引き締まった馬体と尾花栗毛の容姿から、貴公子と揶揄されるチャチャカグヤ。
華奢という言葉がよく似合う、牝馬たちよりも小柄なサイレンスアロー。
その見た目とは裏腹に、サイレンスアローは競馬関係者に恐れられた競走馬だった。彼の武器はレース前に勝ち馬を見つけ出す相馬眼と、変幻自在な脚質、内に秘めた勝利への執念である。
数々の名馬を見てきた調教師たち、熟練騎手たち、1歳年上のダービー馬、数々のタイトルを欲しいがままにした姉さえも、例外なくその動向を注視していた。
もちろん、このサイレンスアローも、根っからの勝負師という訳ではない。
まだ仔馬時代の彼は、故郷で家族とのんびり暮らせれば、それ以上は望まないと考えていた。食いしん坊で、悪戯好きで、無駄に頭がよく、唐突に後ろに立っているため、牧場スタッフからはシュババと呼ばれ、愛されていた。
その仔馬シュババは、どのような馬生を歩んで競走馬サイレンスアローへと成長したのだろう……?
この物語はフィクションであり、作中で登場する団体、個人、競走馬は実在のものとは一切かかわりはありません。特に競馬関係者の皆さん、あしからずご了承ください(果たして見てる人がいるのだろうか…?)。