あらすじ
▪️あらすじ
ベーシックインカムが導入された未来の日本。
国民一人ひとりに毎月、国家AI「オラクル」が生活費を振り込む時代。
篠崎蓮――夢を失い、ただ退屈を紛らわせるためにコンビニ夜勤を続ける青年。
リア・カミヤ――移民二世として日本に生きながら、差別や不安に晒されつつも「誰もが集える小さなカフェを開く」という夢を抱く女性。
夜勤のバイトで出会った二人は、ありふれた日常の中で少しずつ心を通わせていく。
だがある日、リアのスマホに届くはずのBI入金通知が消えた。
「あなたは受給対象外です」――冷徹なオラクルの声。
それは生活の停止だけではなく、社会から存在そのものを抹消される宣告だった。
蓮は必死に原因を追うが、背後には複数の権力者の思惑が絡んでいた。
人気取りにBIを利用する首相、合理化を優先して「不要な人間」を切り捨てる経済長官、移民を標的にする大臣、秩序維持の名の下に強権を振るう治安局長――そして、誰も完全に制御できない国家AIオラクル。
逃亡と追跡、告発と抑圧。
リアを救うために、蓮は初めて「自分の夢=誰かを守ること」に目覚め、国家の中枢に挑む。
▪️登場人物
・篠崎 蓮(しのざき れん)(25)
* 日本人男性。
* 埼玉県出身。大学に進学したが中退。
* BI<ベーシックインカム>で最低限の生活は保障されており、アルバイトや派遣を転々とする無気力な日々。
* 両親は年金制度崩壊後、BI<ベーシックインカム>で生活する「縮小した世代」。家庭に希望がなく、未来を信じられない若者。
・リア カミヤ(Ria Kamiya)(21)
* 20代前半。フィリピン系移民女性。
* 幼少期に家族と共に日本に移住。
* 父は建設業で事故死。母は介護職で働く。
* 移民二世として日本に住むが、常に「よそ者」と見なされる。
* 介護や清掃の仕事をしながら自分のBIとわずかな収入で暮らす。
* 夢は「移民でも胸を張って生きられる社会を作ること」=小さな文化カフェを開くこと。