あらすじ
旧題:35歳独身、思い出たずねて、のむビール
わたしの名は『マヌス・アートレータ』
このゴミゴミした街で「探し屋バトラキオン」を営んでいる。
周りの人間がそれなりの役職やパワーを身につけ、さらにはよいパートナーに恵まれていく中、わたしはひとり仕事をこなしていく。
すべては自分に秘められたこの"能力"を解明するため。
『人や物を通して、"誰かの思い出の世界"へ入りこむ力』
わたしは探し屋を営む中でこの能力をよく使う。
とはいえ、他人の思い出に土足で入り込むことに罪悪感がないわけではない。
……なぜわたしにこんな能力があるのだろう。
思い出の世界の中に、なにかヒントがあるんじゃあないかって。
そう思えてならないんだ。
だから今日も誰かの『思い出の世界』へと行く……つもりだ。
────これは、この世界で後に語られる都市伝説【This Man】の前身となる孤独な男の、出会いと別れのストーリー