あらすじ
高校2年生の斎藤希砂は、ピアノの天才的な才能を持ちながらも、人前で話すことも演奏することも苦手な内向的な少女。新学期への期待も虚しく、クラス替え後も孤独な日々が続いていた。
そんな希砂の唯一の居場所は、放課後の誰もいない音楽室。そこで静かにピアノを奏でることだけが、彼女にとって心の支えだった。
ところがある日、音楽室に歌手として活動する人気者の有元紗月が現れる。クラスの中心的存在で、希砂とは正反対の明るい性格の紗月が、なぜか希砂に楽曲制作を依頼してきた。
「私に合う曲を一緒に作ってくれない?」
この一言から始まった二人の共同作業は、希砂の世界を少しずつ変えていく。音楽を通じて心を通わせる中で、希砂は紗月への特別な感情に気づき始め、同時に人前に出ることへの恐怖も少しずつ克服していく。
文化祭での初披露を目標に、夏休みも一緒に過ごし、ついにユニット「音色(ねいろ)」を結成した二人。しかし希砂の心には、まだ紗月に伝えられずにいる想いがあった。
果たして希砂は、震える指先を乗り越えて、自分の想いを奏でることができるのか—。
音楽が繋いだ奇跡の出会いから始まる、感動の青春ラブストーリー。内気な少女の成長と、二人の心が響き合う美しい調べを描いた、涙と感動の物語。