あらすじ
夜の九時。
それは川崎華恵の時間が止まったままの刻だった。
父の遺した万年筆と、破り捨てられた無数の原稿。
「文章なんて意味がない」――母の言葉に押し潰され、
彼女はもう二度と書かないと誓った。
けれど、心の奥からあふれる言葉は止められない。
そして辿り着いたのは、廃部寸前の文芸部。
「ここはまだ文芸部よ。廃部なんて認めない」
そこで華恵を待っていたのは、頑なに言葉を信じる先輩たちだった。
傷ついても、それでも書きたい――。
止まった時間を、言葉で動かす。
これは、少女と仲間たちが綴る“九時からの青春”の物語。