あらすじ
14歳の少年・**結岬 湊(ゆいざき みなと)**は、東北の山間にある霧結町で祖母と暮らしていた。祖母からは「言葉には神が宿る」と繰り返し教えられていたが、時代に合わぬ教えだと疎んじていた。
そんなある日、町では「言葉が読めない・話せない」奇病が広がり始める。SNS、テレビ、教科書──あらゆる“言語”が機能を失っていく。
混乱の中、湊は神社の旧倉庫で「言霊の断片」と呼ばれる不思議な短冊を見つける。それを手にした瞬間、彼の周囲だけ“音が響く世界”となり、常世の風が吹いた。
異界「常世(トコヨ)」で目覚めた湊は、記憶の巫女・ミヨと出会う。
ミヨは“失われた言霊の歌”《トコヨノカミノウタ》を探していた。世界を崩壊から救うには、この歌を再び“詠む者”が必要だという。
湊は“言葉の力”に目覚め、《歌》の断片を探して旅を始める。
それは、失われた言葉、封じられた記憶、消えた祈りを集める旅。
“声を取り戻す”その時、湊が詠んだ言葉が、世界の“記憶”に火を灯す。