あらすじ
小さな村で育った少年リオネル。
彼は兄のように慕われる存在だったが、特別な力もなく、自分を「平凡」だと思っていた。
だがある夜、神殿で行われた《選定の儀》にて、彼の右手に光の紋章が刻まれる。
それは「勇者に選ばれた証」だった。
村人たちの祝福を受けながらも、心の奥には大きな不安を抱えるリオネル。
翌日、村を出る彼を村人たちが盛大に見送る。
ただ一人、エマだけは姿を見せず、窓からひっそりとその背中を見送っていた。
こうして少年の「勇者の旅」が幕を開ける。
初めて訪れた大都市・アルメリア。
冒険者ギルドで依頼を受けようとしたリオネルは、そこで少女剣士・セレナと出会う。
強い意志を秘めた彼女は同じ盗賊討伐の依頼を狙っており、半ば強引に共闘することになる。
戦いを経て互いを認め合った二人。
勇者としての不安を吐露するリオネルに、セレナは言う。
「勇者だって、一人じゃない。私が隣に立つ」
その言葉に支えられ、リオネルは初めて仲間を得たのだった。
次の街でリオネルたちが出会ったのは、熱血気質で快活な少年剣士・カイ。
正義感が強く、勢いで突っ走る彼は、冷静に判断しようとするリオネルと意見がぶつかり合う。
街を襲った魔物討伐で、二人は激しく衝突しながらも共闘。
リオネルの勇気と責任感を目の当たりにしたカイは、素直に認め、仲間に加わることを決意する。
まだぎこちないものの、一行の絆は確かに芽生え始めていた。
旅の途中で立ち寄った村を守るため、一人で剣を振るう少女ディアナと出会う。
彼女は気丈に戦っていたが、村人たちを守り切れず苦しんでいた。
リオネルたちは共に戦い、魔獣を退ける。
その後、焚き火を囲みながら語らう中で、ディアナは打ち明ける。
「守りたい人を守れる強さが欲しいの」
その真っ直ぐな想いに共鳴したリオネルは、彼女を仲間として迎え入れる。
明るさと面倒見の良さで一行を和ませるディアナ。
やがて彼女はリオネルにとってかけがえのない存在へと変わっていく。