あらすじ

日が暮れるまでに、山の麓に豆を撒かねばならない。なぜなら山には、人喰いの鬼がいるから。人喰い鬼は日の光と豆を嫌うと云われている。だから村の人間は山の麓に豆を撒く。人喰い鬼が日暮れの後に、山から人里へと降りてこられないように。豆さえあれば、人喰い鬼はそこを踏み越える事は出来ないのだと、そう云われている。 異様と言われようが、毎日の豆撒きはこの村の風習となっている。村人は山の麓に豆を撒き、見た事もない人喰い鬼に怯える日々。 人喰い鬼が何故人喰い鬼と呼ばれるのかも知らずに、無知な村人は豆撒きをしては村のなかに籠る日々。私もそんな、無知な村人の一人。 ―――――――――――――――― 登場人物達 ●朱音(あかね)  主人公。青い目を持つ。自身の出自が不明であり、住んでいた村で虐げられていた人間の少女 ●青天(せいてん)  もう一人の主人公。村の人々に【人喰い鬼】と呼ばれている鬼族の青年。感情の起伏が少なく物静か。物書きをしている ●白露(しらつゆ)  【人喰い鬼】が住むと云われている月露山の力の弱い二代目山神。朗らか。朱音を気に入っていいてよく抱きついている。 ●黒紅(くろべに)  空明町で朧月という店を構える鬼族の次期長。太陽の光で人間のように、月の光で本来の鬼族の姿になる特異体質。青天とは旧知の仲 ●黄月(きつき)  青天の妹。故人。青天曰く「自分とは違って明るくよく話す。好奇心が旺盛だった」「人間の手により命を落とした」 ●若竹(わかたけ)  月白村に住む青年。朱音を虐げていた一家の一人息子 ●桃葉(ももは)  月露山の初代山神。白露の師匠。現在は違う山にいるがよく顔を出す。草花を好む面もある ●山翠(さんすい)  朧月の常連客の人間。母が異国出身であり翠色の目を持つ。貿易等の仕事で有名な家の跡取り ●空隠(くおん)  黒紅の家の居候。母親が雪女の半人半妖。自身を「綺麗で可愛い」と言い張る反面、混血である事に複雑な気持ちがある ●透衣(とうい)  山翠の従者。忍の一族の出であり、半人半鬼。山翠に心酔しており山翠に絶対服従を誓っている ●灰里(かいり)  数百年程前に月露山にあった泉に暮らしていた大蛇の妖。人間達に水神として祭られていたこともあり半身は神でもある

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カクヨム
カクヨム2020/05/24
  • 現在の作品人喰い鬼と少女のはなし。