あらすじ
遥か昔、地上には神々だけが存在していた。
彼らは大地を耕し、海を満たし、風を巡らせ、火を灯して世界を形づくった。
その神々の残した光を受け、人は生まれ、精霊たちと共に暮らし始めた――そう語り継がれている。
精霊と人とが共に歩んだ村があった。
風は豊穣を運び、火は灯を守り、水は命を潤す――その加護の中で人々は笑い、子どもたちは明日を夢見ていた。
だが、平穏は永遠ではない。
欲望と憎しみに染まった炎が、その小さな村を焼き払った。
大切な人々も、母の優しい声も、未来への約束も、すべては一夜にして灰となった。
残されたのは二人の少年。
一人は母と村、幼なじみを奪われ、怒りと悲しみに心を焦がした。
一人は戦えなかった悔しさに膝を折り、攫われた少女を取り戻す誓いを胸に刻んだ。
復讐――それは幼き心を焼く炎となり、二人を生き延びさせる唯一の力となる。
これは、愛を奪われた子どもたちが歩む、成長と真実の物語。
そしてやがて彼らは知るだろう。精霊よりも深く、神よりも近い力が、すでに人の内に宿っていたことを――。