あらすじ
17歳の少年、柏木空。
学校では同級生からの暴行と嘲笑にさらされ、家には誰も待つ者はいない。孤独と虚無を抱え、ただ生きるだけの日々を過ごしていた。
ある夜、月光に照らされ現れたのは喋る黒猫――黒精霊《ルーナ》。
彼は告げる。「君は特別だ。唯一無二の“器”だ」と。
心の奥底で初めて灯る小さな希望。しかし、それは残酷な言葉で裏切られる。
「君には死んでもらい、その身体を器として再利用させてもらいたいんだ」
ルーナの手によって命を絶たれた空は、血の闇の中で終わりを迎える……はずだった。
だが、それは彼の“始まり”に過ぎなかった。
世界の裏側に潜む魔女たち。精霊と契約する者たち。
“零ノ器”という名の力を宿し、再び目を開いた少年は、己の存在理由を求めて歩き出す。
これは――死から始まる、少年と魔女と黒精霊の物語。