あらすじ
2043年、著作権フリーとなった小説を元に翻案を生成するAI翻案図書館サイト『リテラ・ノヴァ』。その運営母体NPO法人DRIで働いているキュレーター理久とAIエンジニア蒼。
理久が翻案契約を担当した芥河賞作家・平井颯人は国民的アイドルグループDeeeeepの1人ハヤト。リテラ・ノヴァで生成された彼の文体のマイクロノベルが前年大流行し、「ハヤト文体」は流行語大賞を受賞していた。その騒ぎも落ち着いてきた2043年5月の終わり、リテラ・ノヴァの翻案小説が未来を予言しているという噂がネット上で広まる。
翻案予言botというアカウントが、SNSに投稿されたリテラ・ノヴァの翻案抜粋を予言として独自解釈する投稿をし、それに「当たりました」という報告が寄せられていることがわかった。
予言投稿は、誰しもが「もしかしたら自分のことかも」と感じるような曖昧な文章。そのため、理久たちDRIは最初静観していたが、翻案予言専用サイトまで解説される。
日本中の注目を集めることになったのは「6月21日の野外ライブでハヤトが不祥事を起こし、Deeeeepが解散に追い込まれる」という予言が拡散したためだった。
理久は蒼とともにDeeeeepライブへ行く。そのライブ終了直後に理久とハヤトの密会写真が拡散し、ファンに詰め寄られた理久は倒れ、蒼も負傷する。この事態の裏に、理久はかつての恋人で、AIを憎む小説家・結城匠真の影を感じ取っていたが、その結城すらも予言騒動の渦中で何者かの仕業により社会的地位を失うことになる――。
---主要登場人物---
本宮理久(28歳女性)
DRI所属キュレーター
惣領蒼(24歳男性)
DRI所属AIジェネレーティブ・アーキテクト
結城匠真(33歳男性)
芥河賞作家
理久の元恋人
平井颯人(21歳男性)
アイドルグループDeeeeepの1人
芥河賞作家でAI翻案ブームの火付け役
新田一希(28歳男性)
DRI所属AIプロセッシング・エンジニア
佐伯真琴(55歳女性)
DRI倫理法務部部長