あらすじ
奇跡の力を持つ少女ルナは、故郷の海を、そして人々の命を救い続けていた。しかしその力は、大切な記憶と引き換えに発動するものだった。心に穴が空いたような喪失感に苦しむルナを支えるのは、精霊族の長である少年シオン。彼は、弱まった精霊の力を補うように、古代の知識を読み解きながらルナの故郷と、世界の危機に隠された謎を追っていた。
ある夜、激しい津波が街を襲う中、ルナは故郷の記憶がシャボン玉のように弾けて消えていくのを感じる。温かかったはずの記憶が、無味乾燥なものに変わっていく痛みに、彼女は深く絶望する。それでも、人々の悲鳴を聞き、彼女は再び奇跡を起こすことを決意する。シオンの言葉を胸に、失われた故郷の海の温かさを思い描くルナ。彼女の心臓の鼓動に合わせ、肩に止まった幽霊が光となり、失われた記憶と古代の歴史の鍵であることを示す。
ルナが「希望の光の涙のダイヤモンド!」と叫ぶと、空から降り注いだダイヤモンドの雨が海を浄化し、荒れた波を鎮めていく。奇跡が去った後、ルナは記憶の喪失感に苛まれながらも、シオンとの確かな絆を感じていた。
やがて二人は、世界の異変を引き起こしていた「魂の循環を歪める装置」を発見する。その装置は、ルナの故郷と世界を繋ぐ次元の境界線を曖昧にし、生命の熱と記憶を吸い取るものだった。装置の残骸に触れたルナの脳裏に、かつてぼやけていた家族の笑顔が、シオンとの旅で得た「愛」と「強さ」の光で鮮やかに再生される。
同時に、ルナは装置を作り出した太陽族の深い悲しみと絶望を追体験し、彼らの行動が故郷を取り戻すための切実な願いからきていることを知る。彼らの絶望が、自分が記憶を失う痛みと重なることを感じたルナは、愛する人々を守るため、そして太陽族を救うため、最後の戦いに向かう決意を固める。