あらすじ
ドラゴンが支配する島国。リベリオス。
人々は “カラクリ” と呼ばれる魔道具の力を借り、この過酷な世界で生きながらえていた。
その最前線に立つのは、若き聖女 “サキリス” 。
孤児として差別されながらも、育ての聖女 “グラシア” のように「人々を癒やし護る存在」になることを夢見てきた。
だが、脅威はドラゴンだけではなかった。
大陸から島流しとなった盗賊たちが暗躍。さらには、サキリスたちの足元からも、不穏な影が忍び寄る。
そんななか、彼女の前に現れたのは、無詠唱魔法を使いこなし、自由に振る舞う少年 “アレス” 。
言いたいことも言えない自分とは真逆の彼に、サキリスは知らず憧れを抱いていく。
けれど、ドラゴンに支配された島国という“籠の中”に生きる聖女にとって、自由とは手の届かぬ翼なのか。
聖女としての使命。
少女としての願望。
サキリスの心はゆっくりと、確実に揺れていく。
——これは、“籠中の聖女”が羽ばたくための物語。
世界のカラクリを知り、自由への翼を手にするまでの——。