あらすじ
《村の裏山には、面妖(めんよう)と呼ばれる存在が住んでいる》
不思議な力で一帯を守護してきた彼らだが、決して素顔を明かすことはなく。
村の住民でさえ、彼らがどの様な容貌をしているのか知る者はいなかった。
都会暮らしの美晴(みはる)は、ある日突然──謎の男たちに連れ去られてしまう。
見知らぬ屋敷で相対した当主は、自らを美晴の祖母だと名乗った。
そして、家の存続のため、美晴に政略結婚をするよう命じてくる。
隙をついて屋敷から抜け出した美晴は、裏山に逃げ込むも、誤って崖から転落してしまう。
死を覚悟した美晴だったが、落ちた先は狐面を被った青年の上で……。
外れたお面と、露わになった青年の顔。
あまりの美貌に驚く美晴へ、青年は恐ろしいほど綺麗な笑みを浮かべた。
「僕の素顔を見たからには、結婚してもらうよ」
呆然とする美晴だったが、青年が提示してきたのはまさかの契約結婚で──。
青年の提案を受け入れた美晴は、面妖たちの住まう領域へと足を踏み入れていく。