あらすじ
湖のほとりで穏やかに暮らしていた若き竜・ティリオは、ある日、自らの命を賭して戦う“騎士”という存在に心を奪われる。
「騎士になりたい」――その思いを胸に、師である老竜ウォルガルドの導きのもと、ティリオは人間に化け、騎士を志す若者たちが集う王国の騎士養成学校へと入学する。
だが、竜と人間とでは常識も価値観もまるで違う。
人の姿を保ちながら、周囲には正体を隠し通さねばならず、何気ない一言や行動が周囲を驚かせる日々。
――「戦いは爪と牙で挑むものではないのか?」
――「この『食堂』とやらはなぜ焚き火を囲んでいない?」
理解できない人間の文化。だけど、それでも少しずつ分かってくる。
仲間との絆。誓いの意味。弱さを支え合う強さ。
これは、ただ強いだけの竜が、本当の意味で“騎士”になるまでの、心と体の成長の物語――