あらすじ

大戦景気で華やぐ大正五年の東京府、南鞘町にある古道具屋『籠目堂』では跡取り娘の大鳥志麻子が買い付けに出かけた父の留守番で店を守っていた。一年前から大鳥家に居候していた鴻介が「婿」として店の手伝いをしているが、志麻子と鴻介は婚姻届を出しただけの書類上の夫婦だ。妙齢の娘がいる家で赤の他人の男が一緒に暮らしているのは外聞が悪いということで、父親に薦められて「結婚」という形を取り、鴻介は入り婿となったのだ。 日用雑貨を扱う『籠目堂』には、なぜか古い陶磁器を探す客や古い陶磁器を持ち込む客がやってくる。これまで志麻子の父が客の相談に乗っていたので、その評判を聞いてやってきたのだ。しかし、客が持ち込む話は謎めいたおかしなものばかりだった。 鴻介は陶磁器に関する知識があるようで、客の対応に困っている志麻子の手助けをしてくれていた。どうやら鴻介が大鳥家にやってきたのは志麻子の父への相談事が関係しているらしいが、それは鴻介の素性と彼が探しているある物が絡んでいるようで――。

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カクヨム
カクヨム2025/08/17
  • 現在の作品籠目堂の御寮人