あらすじ
侯爵家の嫡男として異世界に転生した少年、カイル・ヴァーミリオン。
外面は聡明で礼節を重んじる「貴族の鏡」として称賛されるが、その仮面の下には、冷酷非道な支配者の素顔があった。
転生の特典として与えれた”魅了の魔眼”ーー
それは他者に逆らえぬ服従を強いる、禁忌の異能。
幼少期、カイルはその力を使い、捉えられた高貴なハイエルフ、セレナ・アルティレーネを実験台とし、精神を縛った。
魔眼の支配は完璧ではない。命令には従わせられるが、感情までは強制できない。
だが、彼女にはある“呪い”が刻まれていた。
――定期的に「主人の体液」を取り込まなければ、精神が崩壊するという、不可逆の制約。
冷たい瞳で睨みつけながらも、逆らえず、依存し、従属せざるを得ないセレナ。
「バレなければ、何をしてもいい」
そう嘯くカイルの支配欲は、やがて貴族社会をも飲み込んでいく。
だが、魔眼に目をつけた異端審問官たちの動きが、静かに始まっていた。
そしてセレナの奥底に眠る“反逆の意志”もまた、未だ消えてはいない――
これは、偽りの仮面を被った支配者と、呪われた従者が織り成す、
歪んだ契約と欲望の、異世界ダークファンタジー。