あらすじ
時は──天保一九五年。
鎖国政策はいまだ続いているが、街を覆うのは蒸気と歯車、そして異国由来の機巧であった。
江戸の町には、空を駆ける 蒸気駕籠(スチーム・カゴ) が飛び交い、
夜ごと石畳を踏みしめるのは、人の形をした 鉄の同心(ロボット同心)。
だが、進化した技術の陰には必ず闇が潜む。
禁制の異国機械を密売する商人、瓦屋根を伝って盗みを働く“電脳怪盗”、
そして──幕府すら手を焼く謎の失踪事件。
主人公は、町方に勤める若き下っ引き。
人情に厚いが腕っぷしはからきし。
けれども彼には、ある秘密があった──
機巧同心の制御コードを読み解ける“特異な目” を持っていたのだ。
人間と機械が入り乱れるサイバー江戸。
果たして彼は、鉄の同心とともに真相を暴き、江戸の平穏を守れるのか?
これは、からくりと蒸気と人情が織りなす、新たなる捕物帖である。