あらすじ

昭和中期 ある年の秋の出来事であった。 田舎の一本道を一台のバスが走っていた。 右手には砂浜が広がり、左手には木々が生い茂る林がつづく。 見事に茂っていた木々たちが紅色に染まり、風に揺れながらその人を出迎えていた。 期待を胸に嫁いできた芳江。 工藤家、大野家。両家の同意のもと、彼女の嫁ぎ先は漁業を生業とする工藤家と決まっていた。 挨拶にきた工藤正一に一目惚れをした大野芳江は、彼と夫婦になることを楽しみに夢を膨らませていた。 それから一年と少しの時間を経て、晴れて結婚式を迎えたふたり。 しかし、夫の表情は暗く正気がない。 彼には人前には見せない裏の顔があった。 「まだ間に合うよ。離縁するかい?」 初夜の晩に夫は妻に問いかける。 彼には妻の他に生涯忘れる事が出来ない女性がいたのだった。

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カクヨム
カクヨム2025/01/05
  • 現在の作品偽りの花嫁