あらすじ
僕に妹が出来た。僕は小学五年生で十一歳。僕の名前は|坂井大平《さかいたいへい》、十一歳離れた妹の名前は|坂井心《さかいこころ》。凄く可愛い。
心は三千百二十グラムとママが言っていて、とても元気。でも、産まれつき右手の親指がない。とても可愛そう。おじいちゃんは奇形児が産まれた、と家族みんなの前で言った。お父さんは怒っている。
「父さん! そういう言い方やめてくれ! 今時そんな言い方する奴いないぞ!?」
でも、おじいちゃんは、
「実際そうだろ」
「昔の人間はこれだから困る」
「昔の人間!? わしはそんなんじゃないぞ! 現代の人間だ!」
「なら、そういう差別的な言い方やめてくれ!」
お父さんが怒っている。怖い。
お母さんに笑顔はない。奇形児ってそんなにひどい言い方? ぼくはわからない。お父さんが怖いからお母さんにきいてみた。
「ねえねえ、お母さん。きけいじってひどい言い方なの?」
「あんたはだまってなさい!」
お母さんにおこられた。なんでぼくが怒られるの? わからなくなっちゃった。