あらすじ
—— 魂が求めるのは、もう一つの世界で咲く運命の花。
現代で平凡な日々を送っていた天音優里(あまね ゆり)は、ある夜、古書店で手にした薔薇の装丁本に導かれ、〈浄霊の地〉と呼ばれる異界へと転移する。そこでは、瘴気に蝕まれた人々が「聖女」の奇跡を待ちわびていた。しかし、彼女に与えられた力は「治癒」ではなく——薔薇の香りに宿る〈記憶を癒す〉魔力だった。
傷ついた騎士団長・クラウディウスは、優里の香りだけが己の呪われた過去を鎮めると知り、彼女を守護者として選ぶ。だが、宮廷では「偽りの聖女」と誹謗が渦巻き、優里の本当の力は〈この世界そのものを浄化する〉鍵だと密かに囁かれていた…。
◇◆ 癒しと謀略が交差する、優美で残酷な異世界恋愛譚 ◆◇