あらすじ
202X年。
突如として世界中を襲った大地震は、人類の文明を一夜にして崩壊寸前へと追い込んだ。
通信は断たれ、都市は瓦礫と化し、国家機能は麻痺。
そして、その混乱のさなかに現れたのは、人智を超えた構造物──ダンジョンだった。
ダンジョンの内部には“モンスター”が棲み、“スキル”と呼ばれる力が目覚めるという。
だが、それは救済ではなく、生き残るための試練の始まりだった。
大学生・一ノ瀬悠は、行方不明の家族を探す中でチュートリアルダンジョンに足を踏み入れる。
そして彼に与えられたのは、他人の動きや環境の異変を見抜く「観察眼」
そして、誰もが「外れ」と切り捨てるスキル「魔力制御補正」だった。
戦う力はない。派手な魔法も使えない。
だがその眼と素質は、やがて彼をS級冒険者へと導く。
これは、選ばれなかった男が、それでも前に進む物語。
“力”とは何かを問い直す、静かな英雄譚がいま始まる。