あらすじ

新ホログラフィック宇宙論に基づく実験失敗で、二次元の強制実体化が発生した二二世紀初頭。この中心となった仙台市は十年後、フィクション世界の住人たる二次元人たちと普通の人間である三次元人たちとが共存する閉鎖都市になっていた。  そんな街で〝三次をわらう者は二次になく〟の文句を掲げ、日本で唯一の二次元関連事件を専門に扱う私立探偵、複家紗流《ふくやしゃる》。少女にしか見えないが大人で、現実離れした才能を持ち、二次元ではないかと疑われながらも三次元であるという彼女は、初めての助手を募集する。  応募したのは、高校進学と同時に仙台外部から越してきた二次元好きの少年、和田成《わだそん》だった。「ワトソンっぽい」という理由で採用された彼は、紗流と共に二次元に纏わる奇妙な事件に係っていくことになる。  美少女雑誌の企画から実体化したロリキャラの失踪や、二次元好きの三次元人と三次元好きの二次元の夫婦の浮気、現実のアイドル活動をしだしたバーチャルアイドルのライブドタキャン、不良漫画の登場人物による暴行未遂などという探偵業を通して、徐々に想像していたのとは異なる現実化した二次元について学んでいく和田。  一方で進学先の、二次元人がクラスのほぼ全体を占める高校では二次元の友達を欲していたが、友人自体ができないままだった。レズでロリコンな三次元人の少女である紀野咲麗美花《きのざきれみか》を除いては。  やがて彼らは政府が秘密裏に開発していたメイドロボによる三次元に対する反乱に際して、強制実体化から続く次元間対立に巻き込まれることになる。だが、三次元人の味方をする二次元たちを先導した過去のある紗流や、これまでの事件で親しくなった二次元人たちの協力も得て、危機を回避していく。  これにより和田の活躍も世間に知られるところとなり、興味を持った同じ高校の二次元人たちと、彼はようやく友達になることができるのだった。

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カクヨム
カクヨム2020/08/04
  • 現在の作品二次元都市の名探偵は三次元をわらわない