あらすじ
プロローグ
恋に落ちる瞬間は、たぶん説明できない。
理由を探そうとすればするほど、指の隙間から水が零れるみたいに消えてしまう。
気づいたら――となりにいる人の笑顔に、心を奪われていた。
特別な出来事があったわけじゃない。映画みたいにドラマチックな運命の出会いがあったわけでもない。
それでも、「どうしてわたしなの?」と問いかけずにはいられない。
彼がこちらを見て笑うたびに、その“解けないなぞ”は大きくなっていく。
理由がわからないからこそ、余計に気になる。
そしてその気持ちは、胸をきゅっと締めつけながら、恋をいっそう輝かせていく。
――これは、そんな“解けないなぞ”に心を揺らす、ふたりの恋の物語。