あらすじ
はるかな昔の時代(つまり、現代)、大多数の先史人類は自由気ままに偶像(アイドル)や陰謀論に狂って雷同し、衆愚となって互いに主張し合い、その果てに殆どが滅びていった。この時、陰の存在だった魔族は偶像(アイドル)となって、衆愚に成り果てた人類を雷同させて家畜のごとく導くようになった。
時は進み、魔族たちは地脈のネットワークを介して家畜人類から魔素を得ていた。魔族は同時に家畜人間たちの初子の少女を生贄としてルシファーに捧げる祭礼をおこない、家畜人間の従順さを確認していた。
この時代に再び地上に出た直哉は、相変わらず愚鈍だった。女性の露わな姿や悲劇的境遇に遭遇したときの強迫観念だけが、彼の明晰な潜在意識を覚醒させられるのだった。彼は、魔族の傲慢さに直面し、家畜人類の従順さに悩み、己の愚かさに絶望しつつ、真理をもとめつづけた。主張せずに問い続ける彼は、真理を内に保つことを追求した。また、その態度は、『呪縛司』即ち天使たちの大軍を召喚する力に発展していく。
他方、魔王ラーメック、そして彼らを陰で操る大魔ルシファーは、愚かで主張しない直哉を彼らの真の敵であるとは認識していなかった。
時を経て、魔族の戦いは反抗人類との地球規模の戦争に発展した。直哉は壊滅した魔族の街シムシャールに派遣された。この時反抗人類の軍に潜入した直哉は、再び魔族側の残忍さを目にし、魔族への怒りを思い出したのだった。