あらすじ
都会の喧騒と絶え間ないノイズに精神をすり減らす大学生、藤宮海渡(ふじみや かいと)。
彼が住むアパートの隣室には、音羽静来(おとは しずく)という、影の薄い不思議な少女が暮らしていた。
ある日、海渡は彼女が世界の環境音を「調律」し、不快な騒音を心地よい音色へと変える不思議な能力を持っていることを知る。
彼女の創り出す音は、まるで処方箋のように海渡の疲れた心を癒やしていく。
彼は彼女の「調律」の唯一の聴衆となり、その安らぎに救われる一方で、彼女がなぜ世界から耳を塞ぐようにして生きているのか、その過去に隠された心の傷に触れていく。
これは、音に敏感すぎる青年と、音を操る孤独な少女が、互いの「ノイズ」に寄り添い、世界にたった一つの安らぎの音色(ハーモニー)を見つけ出すまでの、じれったくて甘いヒーリング・ラブストーリー。