あらすじ

アイデンティティの迷い子は、月の町で『魔王』に出会う。 日本のどこかの地方都市・月辰町(げっしんちょう )。 何でも宅配業こと『フルーツロール宅配便』で働くフリーター・襟瀬苦花(えりせにがばな )は、国道沿いに生き、閉塞感に倦んでいた。 どこか遠くへ行きたい。 月の裏側のような反世界へとわたしを導く何かが──起こってほしい。 漠然とそう願いながら、ただ生きていた。 ──ある日、『魔の葬送』という名のバーを知るまでは。 そして、“それ”はひとつの死体から始まる。 どこにでもありそうな地方都市の空き地に転がったひとつの死体から。 地方紙に小さく報じられただけの殺人事件から。 そして、“それ”は魔王めいた探偵との出会いから始まる。 闇を纏い、古風な貴族然とした謎の老人──積尸気学祖(せきしきがくそ )との出会いから。 やがて苦花の精神的支柱となる、“魔”を語る老人の眼光から。 現代。 人々のこころに魔が跋扈する、息詰まるような時代。 閉塞感、不安、排他、慟哭──。 苦花の願いによって、正体不明の事件に“魔王探偵”は降臨するのか。

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小説を読もう2025/08/15
  • 現在の作品魔王談 積尸気の魔論講話