あらすじ
夏の終わりを告げる海峡花火大会。
彼との小さな旅は、コーヒーの香りとウキウキした気持ちから始まった。
小倉でのランチ、門司港でのハロハロ、焼きカレーを分け合う幸せな時間。
そして、偶然見つけた門司港タワーからの絶景——
すべてが完璧に思えた。
けれど、花火の余韻が街を包み込む頃、ふたりの心にすれ違いが生まれる。
過去の不安を伝えたはずなのに、彼は手を引いて人混みへ。
「少し待とう」と言った私の声は、群衆のざわめきにかき消された。
あの夜、輝く花火の下で見えたのは、ふたりの距離だった。
幸せと不安が交差する一日。
それでも、彼と過ごした時間は、私の心に確かに残っている——
忘れられない、夏の記憶として。