あらすじ

松永景司、52歳。地方の製造会社に勤めて30年、資材管理部で淡々と業務をこなす日々。仕事に苦痛を感じながらも「耐えることが仕事」と自分に言い聞かせていた。ある昼休み、偶然手に取った『論語』の一節「これを知る者はこれを好む者にしかず、これを好む者はこれを楽しむ者にしかず」が、彼の心に静かに火を灯す。 若き日の改善案、誰にも認められずにしまい込んだ手帳。景司は再び仕事に向き合い、小さな工夫を始める。やがて若手社員との交流が生まれ、彼の姿勢は社内に新たな風を吹き込む。退職を迎えた景司は、仕事を「楽しむ者」として次世代に灯を渡す。 これは、知ることから始まり、好むことを経て、楽しむことに至る一人の男の静かな再生と、働く意味を問い直す物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
エブリスタ
エブリスタ2025/08/14
  • 現在の作品楽しむ者にしかず 景司と論語