あらすじ
コンビニの弁当をこぼし、服にシミを作り、歩けば何かに躓く。
そんな男が、この街で最も恐れられる異能力犯罪者たちを次々と追い詰めていく。
匿坂冬十郎。三十歳。
元刑事、現在は個人探偵。拠点なし、住所不定。
しかし彼には、ひとつだけ特別なものがある。
全身から分泌できる黒い溶解液。あらゆるものを溶かす、恐ろしい異能力。
そしてもうひとつ。どんなに複雑な事件も解き明かす、鋭い推理力。
普段は情けないほどダメな男が、事件となると豹変する。
それが、異能探偵・匿坂冬十郎だった。
春の東京で、新たな事件が幕を開ける。
桜舞い散る街に潜む、異能力者たちの暗躍。
匿坂は今日も、汚れたシャツを着たまま戦いに向かう。
大切な人を守るために。
真実を暴くために。
これは、そんな男の物語である。