あらすじ
***これは毒である***
陸上部に所属し、インターハイ出場という大きな夢を追いかける水上秋穂。
ストイックに練習に打ち込む彼女の日常は、誰にも見せることのない甘い少女小説と、孤独なトレーニングだけで構成されていた。
そんな彼女の前に、一人の男子生徒が現れる。
サッカー部の人気者、神代悠真。
太陽のように明るく、誰にでも優しい彼。
秋穂の努力を誰よりも認め、その心を少しずつ溶かしていく。
「水上さんの走り、好きだぜ」
「笑うと、結構かわいいよな」
彼の言葉は、灰色の世界に差し込んだ一筋の光だった。
汗臭いトレーニングルームで交わされる秘密の会話。二人きりの帰り道。重ねられる、さりげない優しさ。
秋穂の中で、淡い恋心は、やがて確信へと変わっていく。
大会で最高の結果を出せば、きっと、この恋は実るはず――。
しかし彼女はまだ知らない。
彼の優しい笑顔の裏に隠された、底知れぬ悪意を。
自分の純粋な努力と恋心が、友人たちとの下劣な「罰ゲーム」の対象にされていることなど、夢にも思わずに。
これは、一人の少女の夢と尊厳が、計算され尽くした悪意によって踏みにじられ、その魂が静かに破壊されていく様を描いた物語。
あなたの信じる「青春」や「恋」は、ここにはありません。
この物語の先に待ち受けるのは、救いのない絶望だけです。
読むか読まないかは、あなた次第。
ただし、一度ページをめくれば、もう後戻りはできません。