あらすじ
最近、田村はどうも体調が優れなかった。頭の芯に靄がかかったような鈍い感覚が続き、かと思えば時折、突然針で刺されたような鋭い頭痛が走る。肩こりは慢性的にひどく、目は霞み、物が二重に見えることすらあった。
最初は、寝不足やストレスのせいだろうと軽く考えていた。ネットで症状を調べてサプリメントを買い漁ったり、一人でできる頭のマッサージや青汁など、あれこれ試してみた。
けれど、どれも効き目はなく、やむを得ず田村は病院へ足を運んだ。
「これは……情報の過剰摂取ですね」
「……え、何ですか、それ?」
診察室で医者が口にした言葉に、田村は目を瞬かせた。
医者は眉間にしわを寄せ、机の上のタブレット端末を指さした。