あらすじ
どうして君は、僕にこんな物語を書かせたんだ?
ページを捲るたびに、彼女の余命は近づいていく。
余命わずかな少女・椿は、その運命を笑って受け入れていた。
「死ぬまでの私を、ちゃんと書いてくださいね」
小説家を名乗るには、あまりにも出来損ないな僕は、その頼みを引き受ける。
彼女を物語に刻むことだけが、僕に許された唯一の救いだった。
けれど、ページを重ねるほどに膨らんでいく疑問がある。
彼女はなぜ、僕にこの物語を書かせたのか。
これは、出来損ないの小説家と、死を見つめる少女が過ごした、
あの夏の記録。